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ブログ記事の書き方《ブログ記事を検索で上位表示させるには?》

最終更新日:2024年1月18日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

SEOで成功するために必須のものと言っても良いものが「ブログ」です。企業サイトのSEOを成功するためにはブログの正しい運営方法を知ることは必須です。

目次

1. ブログの設置場所

ブログは、自社サイト内に設置します。そうすることで、ブログに記事ページを増やせば増やすほど、自社サイトのページとして検索エンジンが認識してくれて自社サイトの評価が高まりやすくなります。

《法律事務所の公式サイト内に設置されたブログのイメージ》

最近では、サイトをウェブ制作会社に発注すると予めサイト内にブログ機能をつけてくれていることがほとんどですが、新たにサイトを発注する際は念の為、ブログ機能もつけてもらうように依頼をしましょう。

サイト自体がWordPressのようなCMSで制作される場合は、元々WordPressなどのCMSはブログ機能がついているので、多額の追加料金を払わなくてもブログ機能をつけてもらうことが可能です。

《WordPressで制作されたサイトの管理画面内にあるブログ機能の例》

もし現在ブログ機能がついていないサイトを運営している場合は、多少の設置料金がかかってもブログ機能を追加してもらったほうが良いです。理由は、一度サイト内にブログ機能を設置したら追加料金を誰にも払わなくても自由にブログ記事ページを管理画面で作成することができるのでコストパフォーマンスが非常に高いからです。

2. ブログ記事の作成

検索エンジンで上位表示するブログ記事のライティングをするには、自分が書きたいこと、書きやすい内容の記事を書くという考えでは失敗します。
こうした自分本意の考えではなく、見込み客が何について知りたいのか、どんなことに疑問を持っているのか、どんな悩みを抱えているかを想像して、それらのニーズを満たす記事を書くという発想が必要です。

ブログ記事は、無料お役立ちページとして、読者にとって有益な無料コンテンツとして書く必要があります。それにより、検索ユーザーに役立つコンテンツを上位表示させようとするGoogleなどの検索エンジンがページを高く評価して記事ページが上位表示するようになります。

3. 検索ユーザーのニーズ調査

検索ユーザーが何について知りたいのか、どんなことに疑問を持っているのか、どんな悩みを抱えているかを知るには、どのような検索キーワードがどのくらいの回数検索されているのかを示すデータを見ることが有効です。

どのような検索キーワードが検索されているのかを知るためのツールには次のものがあります。

① Googleキーワードプランナー

検索ユーザーがどのようなキーワードで検索しているかを知る方法はいくつかありますが最もポピュラーな方法がGoogle キーワードプランナーを使う事です。

《Google キーワードプランナー》

Google キーワードプランナー

Google キーワードプランナーはGoogle広告のユーザーになると無料で利用することが出来ます。

Google キーワードプランナーにログインしてから画面上にある「新しいキーワードの選択と検索ボリュームの取得」の項目にある「新しいキーワードの選択と検索ボリュームの取得」をクリックし「宣伝する商品やサービス」という入力欄に調べたいキーワードを入力し画面下にある「候補を取得」というボタンをクリックします。

《キーワード入力欄の画面》

そうすると下図のように関連キーワードのリストが表示されます。

《関連キーワードのリスト》

検索キーワードの検索回数は季節的な要因がありますが、極端に検索数が減少しているキーワードよりも検索数が安定しているか、上昇基調にあるキーワードでの上位表示を狙うほうが集客により貢献することがあります。

さらにグラフのすぐ下にある「ダウンロード」というボタンをクリックするとCSV 形式のファイルをダウンロード出来ます。それを表計算ソフトで開くと次のような重要情報を知ることが出来ます:

(1) 関連キーワード
(2) 各関連キーワードの平均月間検索数
(3) 各関連キーワードの競合性(競争率)
(4) 各関連キーワードのGoogle広告の推奨入札金額

《CSV 形式のファイル》

Google でキーワードを入力して検索したユーザーが、他に検索した関連性が高いキーワードを関連キーワードと呼びます。

例えばGoogle キーワードプランナーに「交通事故 過失割合」というキーワードを入れて検索すると

自賠責 過失 割合
自賠責 保険 過失 割合
駐車 場内 の 事故 過失 割合
駐 車場 過失 割合
自賠責 過失 相殺
巻き込み 事故 過失 割合
過失 相殺 例
駐 車場 の 事故 過失 割合
自賠責 慰謝 料 過失 割合
駐車 場内 過失 割合
駐 車場 で の 事故 割合
自賠責 保険 過失 相殺
過失 保険

などの関連キーワードが表示されます。これは「交通事故 過失割合」で検索したユーザーがその時に他に検索した関連性が高いキーワードです。

Google キーワードプランナーが表示する関連キーワードには「交通事故 過失割合」というキーワードを含むものだけではなく、そのキーワードで検索したユーザーが一定期間内に「交通事故 過失割合」というキーワードを含まなくても関連性が高いと思われるキーワードも表示されるため幅広い可能性のあるキーワードを見ることが出来ます。それにより検索ユーザーの心の中を垣間見る事が出来るのです。

それら関連キーワードの右横にはおおよその平均の最低月間検索数(Min search volume)と最高月間検索数(Max search volume)があります。

例えば「自賠責 過失 割合」は毎月平均100 回から1,000回検索されており、「駐車場 過失 割合」は10 回から100回しか検索されていません。
※細かな月間検索数は2016 年より一定の広告を出稿中のユーザーでないと「1 万~ 10 万」というようなおおよその数値だけしか見られなくなりました。

これは一見すると「自賠責 過失 割合」のほうが「駐車場 過失 割合」よりも10倍以上検索されているので見込み客を集客する値打ちのあるキーワードのように感じるかもしれません。しかし、平均月間検索数が多いほうが少ないものよりも値打ちがあると単純に解釈するのはよくあるミスです。

何故ならそのキーワードで検索をするユーザーが全員購買意欲があるというわけではないからです。検索をするユーザーの中には論文を書くためにGoogle を使い調査をしている学生がいるかも知れませんし、社内のプレゼン資料を作ろうと情報を集めている会社員がいるかも知れないからです。

月間検索数の多さに左右されるのではなく、その検索キーワードを自社の見込み客が検索するのか、お金をつかう人が検索するキーワードかどうかは自らの経験と洞察力を磨いて判断する必要があります。

短絡的に月間検索数が多いキーワードで上位表示を目指しても、競合サイトの運営者もGoogle キーワードプランナーを見ることが出来るので、彼らも同じキーワードで上位表示を目指している可能性があります。しかも、競合他社が何年も前から上位表示を目指して多くのSEO を施している場合、そうやすやすと彼らの順位を抜くことは出来ません。

そうなるといつになっても上位表示が出来ないキーワードばかりを目標化することになり、SEO そのものに対して嫌気がするだけではなく、その間得られるはずの自社サイトへの訪問者数を失うことになり大きな機会損失を被ることになります。

ですので、平均月間検索数が多いキーワードばかりを狙うのではなく、中くらいのものや少ないものも目標化して全体としてバランスのとれた目標を設定することがSEO 成功の重要ポイントになります。

② キーワードサジェストツール

キーワードサジェストツールを使うとGoogleのキーワード予測データを取得することが出来ます。

キーワード予測とは、検索エンジンのキーワード入力欄に何らかのキーワードを入れるとそのキーワードを核にした複合キーワードを検索エンジンが自動的に複数表示するユーザーを補助する機能です。

キーワードサジェストとも呼ばれ、ユーザーがより短時間で探している情報を見つけやすいように補助するものです。通常上の方から順番に検索数が多いものが表示されるようになっています。

《Googleのキーワードサジェスト》

検索ユーザーが検索している複合キーワードが表示されるキーワード予測データはサイト運営者にとって非常に便利なツールですが、表示されるデータをコピーすることは出来ず、またたくさんのパターンを一気に表示することはこれら検索エンジン上では出来ません。

こうした問題を解決するソフトとして多くのサイト運営者が利用するツールがキーワード予測データを一括取得するソフトです。

《Keyword Tool》

https://keywordtool.io

Google のキーワード予測機能で表示されるキーワード候補を1 回の操作で一度に表示させ、CSV でまとめてダウンロードできるツールです。検索数が多い最新の複合キーワード調査や、ブログの記事テーマを探すときのヒントになります。

これらのツールを使って発見した読者ニーズがあるキーワードをテーマにした記事を1つ1つ作成すると検索で上位表示してサイトの訪問者数が増えるようになります。

4. 上位表示しやすいブログ記事の人気テーマ

ただし、これらはただ単にGoogle検索上で検索されているキーワードというだけなので、手当たり次第に発見したキーワードをテーマにした記事を書けば良いというものではありません。

私がこれまで会った多くの相談者が手当たり次第に発見したキーワードをテーマにした記事を書いているのに大きな成果をあげられていませんでした。

最短で大きな成果を上げるには、Googleキーワードプランナーやキーワードサジェストツールで発見したキーワードが:

① ニュースの解説
② 意味の解説
③ 〜方法の解説
④ メリットとデメリットの解説
⑤ 成功事例、失敗事例の報告
⑥ 相談事例の報告
⑦ 価格や料金の相場
⑧ AとBの違いの解説
⑨ 商品・サービスのレビュー・感想
⑩ 複数の商品・サービスの厳選まとめ・比較・ランキング
⑪ 体験談
⑫ 〜の種類
⑬ 〜の期間
⑭ 準備するもの

のテーマのいずれかに当てはまる場合は、そのテーマで記事化したほうが上位表示の可能性が増します。これらは実際にGoogle検索で上位表示しているページのテーマは何かを調べてわかったことです。これらのテーマから記事化していくと上位表示しやすくなり最短でサイトの訪問者数が増えやすくなります。

① ニュースの解説

ニュースはウェブ上で人気のあるコンテンツです。国内や海外のニュースで自分の見込み客に何らかの影響を及ぼしそうなニュースを見つけたらニュース解説記事を書きましょう。

ニュース記事の構成は次の要素で構成すると読みやすい記事になります:

(1)ニュースの概要

(2)読者に及ぼすと思われる影響

(3)その影響に対応するための対策を提案する

《筆者のブログに投稿したニュース記事の例》

② 意味の解説

ただ単に辞書的な意味、つまり定義を解説するだけだと他のサイトやブログでも同じ辞書を見て記事を書いている場合が多いため独自性の高いコンテンツにはならず上位表示が困難になります。
この問題を回避するためには自分のブログならではの付加価値を加えることです。

単に意味を説明するだけの記事だと200文字前後の文字数が非常に少ないページになってしまいます。

そのSEO的なハンディーを克服するためには:

・自分なりの解釈を追加する
・自分の意見をわずかで良いので書く
・例やたとえ話などを追加する
・他の似た概念のものと比較してみる
・意味がわかりやすくなるように図や表、イラスト、写真などをなるべくたくさん掲載する
・同じブログ内にある他の記事ページの中で関連性が高いページを見つけて関連情報という形でリンクを張る
・関連性が高く読者の情報収集に役立つと思われる参考サイトや出典元のサイトに外部リンクを張る

などの工夫を凝らすと良いでしょう。

こうした付加価値をつけた記事にすれば競合と客観的に比較した場合突き抜けた存在になり、後発でも時間とともに上位表示を実現できる可能性が増します。

《Googleで1位表示した「ポンジ生地」という業界の専門用語の意味を解説したブログ記事の例》

③ 〜方法の解説

多くの検索ユーザーが何かをする方法を知るために検索しています。何かをする方法というテーマは細かく分類すると次のようなテーマがあります。

〜を使う方法(使い方) 〜を調べる方法(調べ方) 〜を見る方法(見方)
〜を選ぶ方法(選び方) 〜を作る方法(作り方) 〜を書く方法(書き方)
〜を解決する方法

何かをする方法を解説する記事でGoogle検索で上位表示している記事の構成でよくあるのが次の3つの要素です:

(1)リード文
・読者がその方法を知らなくて困っていることに共感する
・自分は過去何らかの経験を積んでその方法を知ったことを示す
(2)手順を番号付きで1つ1つ文章と画像で解説する
(3)まとめ

手順を説明するときは読者にはその分野の背景知識が全く無いことを前提に専門用語の多用を避け、やむをえず専門用語を使う時はその用語の解説をしながら文章を書くと良いでしょう。ただし、説明にたくさんの文章を要するようなときは別ページでそのことを解説してそのページに関連情報としてサイト内リンクを張るようにしましょう。
リード文とは 「導入文」とも呼ばれ、その名の記事の冒頭部分の文章のまとまりを指します。リード文では記事の執筆者が軽く挨拶をしたり、記事全体の内容の要約や、本文を読みたくなるような導入文を記述することが良いとされます。

また、手順を説明する時は面倒でも画像を掲載して読者の理解を助けることを心がけましょう。

《「医療用ウィッグ カラーリング方法」で上位表示している記事例》

④ メリットとデメリットの解説

このテーマの記事を読みたがるユーザーの多くはその商品やサービスの購入に関心が高い傾向があると考えられます。人はお金を使って商品・サービスを購入する際にはその利点と欠点を知りたがるからです。このテーマの記事が上位表示すれば売上増に直結しやすいのでとても重要なテーマです。

これまで何度か試した結果、メリットとデメリットは別々の記事で書くのではなく、1つの記事で:

(1)リード文
(2)メリット1
(3)メリット2
(4)メリット3
(5)メリット4
(6)メリット5
(7)デメリット1
(8)デメリット2
(9)デメリット3
(10)デメリット4
(11)デメリット5
(12)まとめ

というように前半にメリットを箇条書きで5つ以上、後半にデメリットを箇条書きで5つ以上というように書いたほうが、そうでない場合に比べて上位表示しやすい傾向があることがわかりました。

おそらくその理由は、読者はメリットとデメリットを比較したがる傾向があるため別々のページにメリットとデメリットをそれぞれ解説するよりも、1つのページで一気に見られたほうが嬉しいからだと思われます。

《「ヤフーショッピング 出店 メリット」でも、「ヤフーショッピング 出店 デメリット」でも上位表示している記事の例》

⑤ 成功事例、失敗事例の報告

他人の成功事例や、失敗事例は読者の興味を引きやすいテーマです。いきなりノウハウを解説する記事でなく、成功事例、失敗事例をストーリー立てて紹介することにより読みやすい記事になります。

成功事例や、失敗事例の記事構成には次のようなものがあります。

《成功事例の紹介記事の構成》

(1)リード文
(2)成功した事例があることを書く
(3)成功事例を紹介する
(4)成功の理由を分析して紹介する
(5)そこから見えてきた成功法則は何かを一般化して紹介する
(6)その他の成功事例を紹介したページへのサイト内リンクを張る

《失敗事例の紹介記事の構成》

(1)リード文
(2)失敗した事例があることを書く
(3)失敗事例を紹介する
(4)失敗の理由を分析して紹介する
(5)そこから見えてきた失敗しないための法則は何かを一般化して紹介する
(6)その他の失敗事例を紹介したページへのサイト内リンクを張る

《失敗事例を紹介した筆者のクライアントのブログ記事例》

⑥ 相談事例の報告

記事の著者に経験が少ない場合でも書きやすいのが相談事例の報告記事です。これまでお問い合わせフォームから頂いたご質問や、直接誰かから相談されたことを思い出しましょう。そしてその時どのような回答をしたのかも思い出せればブログ読者が読むに値する一つの読み物として成立するはずです。

相談事例をテーマにした記事の構成は:

(1)リード文
(2)いつごろ、どのような人から相談依頼、または質問が来たかを書く
(3)相談内容、質問内容を紹介する
(4)その時どのような受け答えをしたのかを詳しく書く
(5)ブログ読者のために重要ポイントをまとめる

というようにすると書きやすくなるでしょう。

《Q&A形式で表現したお客様からの相談事例をテーマにした記事の例》

⑦ 価格や料金の相場

真剣に商品・サービスの購入を検討している見込み客が見たがるテーマの記事としてもう一つ注目すべきは特定の商品・サービスの価格や料金の相場に関する記事です。

価格や料金の相場を記事にするときに最も気をつけなくてはいけないのは、自社の商品やサービスの価格・料金を書いてはいけないという点です。

読者がこうしたテーマの記事に望むことは特定の企業の商品・サービスの価格・料金相場ではなく一般的なその業界での相場を知りたいときであることがほとんどです。

それにも関わらず自分が売ろうとしている商品・サービスの価格・料金だけについて書いてしまうと読者が望む情報とギャップが生じてしまいユーザーエンゲージメントが下がってしまいます。

それによりユーザーエンゲージメントが高い記事ページを上位表示しようとするGoogleに評価してもらえないページを作る結果になってしまいます。

ですので、必ず他社が販売する商品・サービスの価格・料金についても伝えたい場合は、十分な数の他社の例を出した上で、最後に自分が勧めたい商品・サービスの料金・相場について言及するようにしましょう。

そうすることにより読者は十分な判断材料を得ることが可能になり、読者のニーズを満たす記事にすることが可能になります。

《商品・サービスの価格・料金相場をテーマにした記事の構成》

(1)リード文
(2)その市場における商品・サービスの価格・料金相場の傾向を述べる
(3)他社Aが販売している商品・サービスの価格・料金の例
(4)他社Bが販売している商品・サービスの価格・料金の例
(5)他社Cが販売している商品・サービスの価格・料金の例
(6)他社Dが販売している商品・サービスの価格・料金の例
(7)他社Eが販売している商品・サービスの価格・料金の例
(8)AからEの料金・費用の比較表
(9)結論(相場が結局いくらなのか?)
(10)まとめ

《医療用ウィッグの相場を解説している記事の例》

⑧ AとBの違いの解説

検索ユーザーの多くが似たような物や事の違いを知りたがっています。
そのため何かと何かの違いをわかりやすく書いた記事が様々な検索キーワードで上位表示しやすい傾向があります。

《AとBの違いを解説する時に記事構成》

(1)リード文
(2)AとBが似ているためその違いがわかりにくいということを伝える
(3)Aの意味と特徴を書く
(4)Bの意味と特徴を書く
(5)AとBの違いは何かを書く
(6)まとめ

《「ミドリムシ クロレラ 違い」で上位表示した記事の例》

⑨ 商品・サービスのレビュー・感想

購入を検討している見込み客が知りたいものの1つが自分が検討している商品・サービスをすでに購入した他の顧客の感想です。

《お客様から頂いた感想を紹介する記事の構成》

(1)リード文
(2)どのような経緯でお客様から感想を頂いたのかを書く
(3)そのお客様の特徴を紹介する
(4)そのお客様から頂いた感想を極力そのまま載せる
(ただし、個人情報を守る必要がある場合は匿名化して誰の感想なのかを特定できないように工夫する)
(5)その感想からわかるその商品・サービスの特徴を伝え、それを購入するメリットを書く
(6)感想を頂いたことによる感謝の意を伝える

《お客様から頂いたマンションリフォームの感想をテーマにした記事例》

⑩ 複数の商品・サービスの厳選まとめ・比較・ランキング

非常にニーズがあるテーマとしてあるのが複数の商品・サービスの厳選まとめ・比較・ランキングをテーマにした記事です。

ユーザーは膨大な数の商品・サービスを紹介しているサイトを1つ1つ見て回るよりも、すでにその作業をした人が作ったまとめサイト、比較サイト、ランキングサイトを見たがる傾向が年々高まってきているのでブログのアクセス数を増やす力を持っています。

《まとめサイト、比較サイト、ランキングサイトの記事構成》

(1)リード文
(2)どのような方法で情報を収集したのかを書く
(3)各商品・サービスのどのような点を今回比較、またはランク付するのかを説明する
(4)商品・サービスAについての概要を説明する
(5)商品・サービスBについての概要を説明する
(6)商品・サービスCについての概要を説明する
(7)商品・サービスDについての概要を説明する
(8)商品・サービスEについての概要を説明する
(9)商品・サービスFについての概要を説明する
(10)商品・サービスAからFまでの比較表を見せる
(11)まとめとして結論を述べる

《「福岡 オーダースーツ」で上位表示しているランキングサイトの例》

⑪ 体験談

難易度が高い課題、例えば、「中学受験」や「ダイエット」に関するキーワードで検索すると必ずといって良いほど上位表示されるのがその課題に取り組んだ人の体験談の記事です。

《難易度が高い課題に取り組んだ体験談の記事構成》

(1)リード文
(2)体験するに至った経緯を述べる
(3)いつ、どこで、どのように体験したのかを述べる
(4)時系列で体験談をエピソード風に書く
(5)体験した感想を結論として書く
(6)まとめ

《「灘中学 卒業生」で上位表示している筆者の体験談の例》

⑫ 〜の種類

最近非常に上位表示している記事ページのテーマで見かけるのが複数の種類を紹介している記事です。

複数の種類を紹介するページの構成案は:

(1)リード文
(2)種類Aの紹介
(3)種類Bの紹介
(4)種類Cの紹介
(5)種類Dの紹介
(6)種類Eの紹介
(7)種類Fの紹介
(8)まとめ

というように淡々と1つ1つの種類について紹介しましょう。

そうすることにより「XXXの種類」というキーワードだけでなく、そこで紹介したAやB、Cというように単体のキーワードで上位表示するチャンスも生じるようになります。

さらに、個々の種類についての説明ページを造り、文中からリンクを張ることにより検索順位がもっと上がりやすくなるだけでなく、リンク先のページも上位表示されやすくなります。

《「性病」という難関キーワードでGoogleで1位にまで表示されるようになった性病の種類を淡々と紹介し、個々の項目の詳細ページにリンクを張った記事ページの例》

⑬ 〜の期間

検索ユーザーが知りたがることとして、あることをするのにどのくらいの時間がかかるのかという期間に関するコンテンツがあります。特に長い時間がかかりそうな治療や、何かの資格や許可を取得するまでの期間を知りたがる傾向があります。

期間を紹介するページの構成案は:

(1)リード文
(2)治療や手続きの概要
(3)一般的な期間
(4)最短の期間
(5)最長の期間
(6)期間を短くするための工夫
(7)まとめ

というように一般的な期間、短い場合、長くかかる場合、また想定される期間を短縮するための 工夫などを説明すると有益性が高まります。

《「歯列矯正 期間」で上位表示している記事の例》

⑭ 準備するもの、必要なもの

費用がたくさんかかること、複雑なこと、大きなプロジェクトを検討している検索ユーザーが知りたがるものとして、何を準備すべきか、何が必要かを説明する記事が上位表示する傾向があります。特に、結婚式や留学などの高額なサービスの購入を検討しているユーザーが知りたがる情報です。この種の記事の最大の特徴はたくさんの準備をすべき事柄があるため数千文字以上の文字数になってしまうということです。記事を書くのは簡単なことではありませんが、上位表示しやすいテーマなので苦労をしてでも書くのに値するテーマだと言えます。

準備するものを紹介するページの構成案は:

(1)リード文
(2)準備するものAの紹介
(3)準備するものBの紹介
(4)準備するものCの紹介
(5)準備するものDの紹介
(6)準備するものEの紹介
(7)準備するものFの紹介
(8)まとめ

というように1つ1つの準備すべきものを文字だけでなく画像を用いて紹介しましょう。

《「一人暮らし」で上位表示している記事の例》

5. 上位表示しやすい記事のライティング

Google検索で上位表示しているブログ記事、またはコラム記事を観察すると次のような10の要素で構成されている傾向があります。上位表示を目指す記事を書こうとする時は、極力これらの要素のほとんどを含めるようにしましょう。

《ブログ記事ページの構造》

① 記事タイトル(大見出し)
② メインビジュアル(見出し画像)
③ 著者の信用情報
④ リード文
⑤ 目次
⑥ 中見出し、小見出し
⑦ 本文
⑧ 関連ページへのリンク
⑨ 出典情報
⑩ まとめ

① 記事タイトル(大見出し)

ブログ記事のタイトルは本で言うと本の名前に相当するもので、読者の注意を引くために最も重要なポイントです。

本屋さんにはたくさんの本が並んでいますが、そこから自分の本を手にとってもらうためにはまず本のタイトルで注意を引かなくてはなりません。その理由は最初に目につくのが本のタイトルだからです。

それと全く同じことがブログ記事に言えます。Googleの検索結果が本で言う本屋さんの書棚にあたります。

記事タイトルを決める上でまず押さえるべき点は、そこには必ず自分が上位表示を目指す目標キーワードを含めることです。

理由は2つあります。1つ目の理由は、検索ユーザーは自分が見たいページのイメージを検索キーワードという形に落とし込むからです。

自分が直感的、あるいは少し考えて検索キーワードという形に落とし込んで検索した時、検索結果ページ上にその検索キーワードがサイトと、含まれてないサイトとでは検索キーワードが含まれたサイトのほうが自分が探している情報を含んでいると思いやすいからです。

例えば、検索ユーザーが猫の飼い方を知りたくて、Googleで「猫 飼い方」という検索キーワードで検索したとします。

《「猫 飼い方」のGoogle検索結果ページ例》

その時に「猫 飼い方」という検索キーワードがテキストリンクに含まれていたほうがほぼ確実に猫についてのページだと予測出来ます。そしてさらにその後に「飼い方」または別の表記方法である「飼育法」というキーワードも含まれていたほうがもっと確実だと思ってくれてテキストリンクをクリックしてくれる可能性が高まります。

Googleの検索結果に表示される情報は基本的に:

(1)サイト名
(2)ページのURL(=ウェブアドレス)
(3)ページのタイトルタグ
(4)ページの紹介文(=スニペット)

の4つのパーツです。

上の検索結果の例でいうと検索1位のサイトの記事は:

(1)サイト名
アニコム損保

(2)ページのURL(=ウェブアドレス)
www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/

(3)ページのタイトルタグ
【猫の飼い方完全ガイド】猫を飼うなら知っておきたいグッズや準備

(4)ページの紹介文(=スニペット)
猫を迎えるにあたって初日に必ず用意しておくべきグッズや家の中の準備、心構えなどについてもご紹介します。猫と上手に暮らしていくポイントをご紹介しますので、初めて猫 …

という4つのパーツで構成されています。

ページのタイトルタグは通常、ブログのシステムに著者が管理画面で記入する記事タイトルで、それが多くの場合そのまま検索エンジンの検索結果ページのテキストリンク部分に表示されるので非常に目立ちます。

そのとても目立つ部分にユーザーが検索したキーワードを含めることによりライバルサイト、ライバルブログと大きく差別化が出来るようになります。

記事タイトルに必ず自分が上位表示を目指す目標キーワードを含める2つ目の理由は、検索エンジンのシステムが記事タイトル内に記載された情報を重要視するからです。

ちょうど本屋さんの店員さんが、売りたい書籍を棚に陳列するとき、本の中身を知るために本の名前に注目するのと同じことです。そのため記事タイトルに目標キーワードが含まれていたほうがそのキーワードで上位しやすくなるのです。

こうした2つの理由から、記事タイトルには必ず上位表示を目指す目標キーワードを含める必要があります。

② メインビジュアル(見出し画像)

「メインビジュアル」とはキービジュアルとも呼ばれるもので、ユーザーがサイトにアクセスした時に最初に目につく最も目立つ部分に配置する画像のことです。ユーザーにサイトの第一印象を与えるとても重要な要素です。
読者が記事に興味を抱くような画像を載せるようにしましょう。記事の冒頭にテーマに合ったメインビジュアルがあると記事を見に来たユーザーの注意を引き、その下の本文を見る動機づけをしやすくなります。

《記事冒頭に掲載したヘッダー画像の例》

記事タイトルは大見出しなので、HTMLで大見出しを意味するH1タグで記事タイトル部分を囲うようにしましょう。それによりGoogleはH1タグで囲われた部分を大見出しだと認識しますので検索上位表示にプラスに働きます。

《記事タイトル部分を大見出しを意味するH1タグで囲っている記事の例》

③ 著者の信用情報

記事タイトルの次にGoogleが近年重視しているのは誰がその記事を書いたのかという著者情報です。

その理由は、どんなに内容的に素晴らしい記事であってもそこに書かれている内容が事実と異なるものであればその情報は危険な情報になります。

例えば、飼い猫の具合が悪いので、スマホでGoogle検索したユーザーがいたとします。
そして検索結果上位に表示されていた記事ページに書かれていたアドバイスどおりにした結果、猫の具合がさらに悪化するということもありえます。

実際にGoogleはネット上に誤った医療情報が氾濫するようになった2017年に公式サイト上で信頼できない内容が記載されているウェブページを上位表示させないアルゴリズムを導入したことを発表しました。

この時以来、次第に信憑性の低い医療情報が掲載されたウェブページの検索順位が極端に下がり、反対に信頼できる人や団体が運営するサイトのウェブページの検索順位が大きく上昇しました。

こうした状況に対応するためにブログ記事を書くときには必ず記事の冒頭でその記事の著者の肩書や氏名を記載したほうが格段にGoogleで上位表示する事例が増加しました。

すでに述べたようにGoogleはウェブページに対してE-E-A-Tの高さを要求するようになっています。E-E-A-Tの高さが特に要求されるジャンルはGoogleが公表している資料であるGeneral Guidelines (品質評価ガイドライン)によると、YMYL(Your Money Your Life:人々の経済と生活)に関わるジャンルです。

最近ではこれらのジャンル以外の記事でも上位表示を確かなものにするために記事の著者にExpertise – 専門性 があることを示すことが有効です。著者情報を記事の冒頭に記載し、そこをクリックすると著者の経歴や考えをなるべく客観的な事実をなるべくたくさん掲載することをおすすめします。

医療や健康、美容、法律など国家資格が必要なジャンルの場合は、そうした資格を保持していることを明言することが上位表示に有利になります。

また、そうした資格が必要の無い旅行や趣味の記事を書く場合でも、それらの経験が豊富なことを文字と画像で示すことをおすすめします。

例えばディズニーランドを紹介することをテーマにしたブログを運営する場合なら、実際に何年のいつ頃にどこのディズニーランドに行ったのか、その時撮影した写真をたくさん載せましょう。

そうすることによってそのことについて語る資格がある人であるということが客観的事実というエビデンスによって読者やGoogleに伝わることになります。

《ブログ記事の冒頭に肩書と氏名を記載し、著者プロフィールページにリンクを張っている例》

④ リード文

記事の冒頭に書く文章で、それ以降の本文を読んでもらうために読者を誘う役割を果たすのがリード文です。

そこでは極力、上から目線で一方的なことを書くのではなく、読者の今の状況に共感したり、自分も読者と同じような苦労をしてきたというようなことを書くとその下にある本文を読み進めてくれるチャンスが増大します。

《ブログ記事冒頭に書いたリード文の例》

⑤ 目次

情報量が多い記事の場合、大体2,000文字を超える場合は、ページの冒頭にページ内目次を載せ、読者がすぐに見たい部分にすぐに飛べるようにページ内リンクを張ると利便性が高まります。

《ページ内目次からページ内リンクを張っている記事の例》

⑥ 中見出し、小見出し

本文中に文章だけを書くのではなく、ひとまとまりの段落の冒頭に中見出しや、小見出しをつけるとユーザーは本文を全て読まなくてもページの内容がスピーディーに把握できるため記事の最後のほうまで読み進めてくれる可能性が増し、ユーザーエンゲージメントが高まりやすくなります。

● 中見出し

中見出しは、文章量が多い記事につける見出しです。1つのページに複数回書くことができます。中見出しには文章量が多くても、読者の目を惹きつけながら、記事の内容を伝わりやすくする効果があります。中見出しだけを流し見して読むか読まないかを判断する人も多いので出来るだけユーザーの注意を引きつける書き方が望まれます。

● 小見出し

小見出しは、中見出しを更に細分化した見出しです。小見出しは中見出しの内容をさらに詳しく説明するときに使います。

以下の例はコラム記事の大見出し、中見出し、小見出しの例です。

花粉症とはどのような病気か 【大見出し】

1. 花粉症とは 【中見出し】
2. 花粉症の症状 【中見出し】
2-1. 鼻の症状 【小見出し】
2-2. 目の症状 【小見出し】
2-3. その他の症状 【小見出し】
3. 花粉症の原因と理由 【中見出し】
3-1. スギの植林 【小見出し】
3-2. 大気汚染の影響 【小見出し】
3-3. 食生活の欧米化 【小見出し】
3-4. 住宅環境の変化によるダニ・カビの影響 【小見出し】
3-5. その他 【小見出し】
4. おわりに 【中見出し】

この構成を元に作成したのが以下のページです。

Googleのアルゴリズムは中見出しをページの内容を理解するための重要な手がかりとして認識します。中見出しはH2タグで囲うと中見出しとして認識し、小見出しをH3タグとして書こうと小見出しとして認識してくれやすくなるので極力それらのタグを使って中見出しと小見出しをアルゴリズムに理解してもらうようにしましょう。

《中見出しをH2タグで、小見出しをH3タグで囲っている例》

⑦ 本文

本文にはテキスト(文字)だけでなく、読者の理解を助けるための画像を載せましょう。ただし、Googleのアルゴリズムはテキストも、画像も独自性が高いものを高く評価します。

そのため、テキストは他のページに書かれていないそのページにだけ書かれている文章を書くように努め、画像も他のウェブページには載っていないオリジナルの画像を載せることを目指しましょう。

《スマートフォンで撮影したオリジナル画像が掲載されている記事ページの例》

また、本文と関連性がある動画がある場合は、動画を貼り付けるとその動画を読者が見てくれてサイト滞在時間が長くなり、Googleがユーザーエンゲージメントが高いページ、サイトだと評価してくれやすくなります。

動画は同じものを複数のページに載せてもSEOにマイナスになることはありませんが、むやみに動画を載せるのではなく、そのページに関連性が高い動画を載せるようにしましょう。

《独自に制作してYouTubeに投稿した動画を掲載している記事ページの例》

本文には、テキスト、画像、動画の他にも、表を載せるとユーザーが記事の内容を理解しやすくなり途中でページを離脱せずに、ページの最後まで読んでもらえる確率が高まります。特に何かの種類についてページ内で説明している場合は、それらの違いがひと目で分かる表を作ると読者の理解を助けることが可能になります。

⑧ 関連ページへのリンク

Googleで上位表示している記事ページの多くが文中から関連性の高いページにサイト内リンクを張っています。

この傾向はGoogleのコアアップデートというアルゴリズムアップデートが実施されはじめた2018年から顕著になっています。
こうした特徴を発見して以来、ブログ記事内に関連性の高いページへのサイト内リンクを増やすと検索順位が上がる傾向が明らかになってきました。

記事ページ内で何かを書いたら、その文章のすぐ下に改行し、【関連情報】だとか、【参考情報】などというラベルと一緒に関連性の高いページにサイト内リンクをしましょう。
そうすることにより、記事ページを読んでいるユーザーが他のページも見てくれやすくなりサイト滞在時間が長くなりユーザーエンゲージメントの向上が目指せます。

《文中からサイト内にある関連性の高いページに外部リンクを張っている記事の例》

⑨ 出典情報

情報が氾濫するウェブの世界では、正確な情報だけでなく、憶測に基づいた不正確な情報が多数存在します。

すでに述べたようにGoogleはE-E-A-Tという基準を設けて情報の正確性に厳しい目を向けています。
Googleで上位表示をするためにはGoogleの検索ユーザーになるべく間違った情報ではなく、正確な情報をブログ記事として提供する必要があります。

E-E-A-Tという4つの基準のうち4つ目のT=Trustworthiness – 信頼性 を満たした記事をGoogleは高く評価し、それを満たしていない記事は順位が上位表示しにくくなってきています。

Trustworthiness – 信頼性 を満たす工夫としては、記事内で主張する意見や説明の根拠を「出典」、または「参考サイト」、「参考情報」、「情報元」という形で示すことです。
例えば、記事内で起立性調節障害の特徴を書いた場合はそれが事実であるという根拠を発表している外部の信頼性が高い、できれば権威のあるサイトに外部リンクを張ることが有効です。

《内科医が執筆した記事の例》

こうすることにより読者はそれが事実なのかを確認したい場合はいつでもファクトチェック(=事実かどうかを確認すること)が出来る利便性を提供しています。

こうした出典の記述と外部参照リンクは1つの記事内から一箇所だけでなく、何か重要なことを述べる度に文章のすぐ下から目立つようにするとより記事の信用度が高まりユーザーが安心して記事の最後まで読みすすめることが出来るだけでなく、Googleのアルゴリズムによる評価も高まる可能性が生じて上位表示にプラスになりやすくなります。

⑩ まとめ

メインコンテンツの最後に全体のまとめを書くと読者の理解が深まり、他のページもわかりやすいだろうと期待してくれて他のページも見てくれる可能性が増します。2,000文字を超えるような文字数が多いページくらいから極力「まとめ」をメインコンテンツの最後に書くようにしましょう。

《記事のメインコンテンツの最後にある「まとめ」の例》

以上が、Googleで上位表示しやすい記事のライティング方法です。極力、10の要素のほとんどを含めるようにして上位表示の実現を目指しましょう。

6. 記事が完成したらすべきこと

記事を書き終わった後に、そのまま公開するのではなく、内容のチェックや検索エンジンに少しでも早くページを発見してもらうための作業があります。この作業をすることによりSEOの成果が出やすくなります。

① メタディスクリプションの記述

記事を書き終わったら、ページの紹介文であるメタディスクリプションを記述しましょう。本章ですでに述べたようにメタディスクリプション内の文言は、検索結果に表示されることが多いためアクセス数を増やす上で非常に重要な作業です。

《メタディスクリプションの記述例と、その内容がGoogleの検索結果ページに表示されている例》

② 校正・校閲

校正(こうせい)と校閲(こうえつ)は、文章の誤りを見つけ、修正する作業です。これらはよく似た概念ですが、それぞれ異なる焦点があります。
校正(こうせい)とは、主にタイプミス、文法、句読点、表記法などの表面的な誤りをチェックし、修正する作業のことを言います。この目的は、読み手が文章をスムーズに理解できるようにすることです。

ジャンル 作業内容
論文やレポートの校正 スペルミス、文法の誤り、句読点の誤用、不適切な単語の使用をチェックし、訂正する。
小説やエッセイの校正 タイプミスや言葉の繰り返し、書式やフォントの一貫性を確認し、適切な改行やインデントを適用する。
広告やマーケティング資料の校正 広告コピーのスペルミスや文法誤りを修正し、キャッチフレーズやタグラインの表記揺れを整える。
教育資料の校正 教科書や教材のスペルミスや文法誤りを訂正し、用語や表現の一貫性を確保する。
ウェブサイトのコンテンツ校正 ウェブページ上のスペルミスや文法誤りを修正し、リンクのテキストや見出しの表記揺れを整える。

※ 広告コピー = 商品やサービスを宣伝する目的で書かれた文章のこと

ジャンル 作業内容
論文やレポートの校閲 研究論文やビジネスレポートの内容が正確で、論理的に整合性があり、明確な表現がされているか確認する。
小説やエッセイの校閲 物語の一貫性やキャラクターの設定、文体や表現の適切さを確認し、読みやすさや興味深さを向上させる。
広告やマーケティング資料の校閲 広告コピーの効果性やターゲットユーザーへの訴求力、ブランドメッセージの一貫性を確認する。
教育資料の校閲 教科書や教材の内容の正確さや適切さ、理解しやすさ、教育目的に適合しているかを検証する。
ウェブサイトのコンテンツ校閲 ウェブページの構成や情報の正確さ、リンクの有効性やSEO対策、文章の一貫性や明確さをチェックする。

校正・校閲の目的は読み手が文章をスムーズに理解できるようにしてユーザーエンゲージメントを高めるという攻めの理由だけでなく、品質の低いコンテンツを発信することによる企業イメージの低下を防ぐという守りの理由もあります。

校正・校閲は著者自身で行うよりも、別の担当者に依頼したほうが客観的に文章をチェックしてもらい品質が高くなることがあります。また、執筆と、校正・校閲を分業することにより、執筆者はより多くの記事を書く時間を確保できるため、コンテンツマーケティングの実施が捗るということもあります。

校正・校閲は、品質の高いコンテンツを作成するために必要なプロセスですので著者が一定の時間をとって行うか、分業して必ず実施するようにしましょう。

③ サーチコンソールでの通知

校正・校閲を終えて、記事ページを一般公開できるようになったら、サーチコンソール(https://search.google.com/search-console/about?hl=ja)というツールを使ってGoogleにページの存在を知らせることができます。

サーチコンソールとは、Googleがサイト運営者のために提供する無料ツールです。登録することによりGoogleがサイトを見に来てくれるようになるだけでなく、サイト内に技術的な問題がある場合、どのような問題があり、それをどのように解決すべきかを教えてくれる機能があります。

GoogleはGoogle検索に登録されているページからのリンクを辿って新しいページを発見します。そのため、新しく作ったページをGoogleにインデックス(登録)してもらうには自社サイト内にあるすでにGoogle検索にかかっているページからリンクを張るだけで十分です。

しかし、Googleは毎日生まれる無数のウェブページを発見する作業をしているため、すぐに自社サイト内に追加した新しいページを見に来てくれるとは限りません。何年も前から運営されていてたくさんのキーワードで上位表示しているサイトの場合は数日以内に新しいページをインデックスしてくれますが、新しくできたばかりのサイトやあまり多くのキーワードで上位表示してない人気度の低いサイトの場合は数週間から数ヶ月かかることがあります。

そのため、最近は多くのサイト運営者が、Googleによるインデックスが遅いという悩みをかかえるようになってきています。こうした悩みを解決するためにはサーチコンソールの通知機能を使うことが有効です。

Googleに新しいウェブページをインデックス(登録)してもらうためのツールは、サーチコンソールには2つあります。

(1)URL検査

新しいページのURLを「URL検査」というところに入力し、Enterを押します。その後に「インデックス登録をリクエスト」というリンクが表示されるのでそのリンクをクリックすると登録リクエストの手続きが完了します。

(2)サイトマップファイルへの追加

URL検索の機能は便利ですが、1日あたりの登録リクエスト数には制限があります。
また、「インデックス登録をリクエスト」というリンクを押した後に数分待つことがほとんどです。
一度に多数のページの登録リクエストをしたい場合や、リンクを押した後に待つ時間を節約したい場合は、サイトマップファイルを作成し、そこに新しく作った記事ページのURLを追加することが効率的です。

《サイトマップファイルに記述されたソースコードの例》

サイトマップファイルの追加方法についてはGoogle公式サイト内の
https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/sitemaps/build-sitemap?hl=ja
を参考にして下さい。

④ サイト内の関連ページからリンクを張る

サイト内にある関連性が高いページから新しく作成したブログ記事ページにリンクを張ると、早期にGoogleにインデックスしてもらうだけでなく、作ったページの検索順位が高くなりやすくなります。
理由は、Googleが関連性が高い内容のあるページからリンクされているページを高く評価するからです。
新しく作成したブログ記事の関連性が高いページをサイト内から探してリンクを張るようにしましょう。

関連性が高いページはGoogleで:

(キーワード) site:(ドメイン名)

でサイト内検索をすると見つけることができます。

例えば、
www.eco-inc.co.jp/blog_staff/1285
という階段のリフォームについて新しい記事を作ったとします。

そして階段に関する記事を
www.eco-inc.co.jp
というサイトから見つけるにはGoogleで:

階段 site:www.eco-inc.co.jp

というようにサイト内検索をします。
そうすると下図のように www.eco-inc.co.jp というドメインのサイト内に過去に作った階段に関するページが見つかります。

《Googleでのサイト内検索結果ページの例》

⑤ サイト内のアクセス数が多いページから一時的にリンクを張る

もう一つのサイト内リンクを増やす方法として有効なのが、サイト内にあるアクセス数が多いページから新しく作った記事ページにリンクを張るという手法です。

サイト内でアクセス数が多いページとしては、ウェブサイトのトップページや、その中に設置されたブログのトップページなどがあります。

ただし、ずっとそれらのページからリンクを張っているとリンクばかりのページになってしまいそれらのページの利便性が損なわれることがあります。そのためリンクを張るのは1ヶ月以内というように期間を決めて一時的にリンクを張ると良いでしょう。一時的なリンクでもGoogleは人気ページを見に行った時に、かなり高い確率でそこからリンクされている新しいページをインデックスしてくれやすくなります。

《新しく作ったコラム記事ページにトップページの紹介欄から一時的にリンクを張っている例》

⑥ メールマガジンで紹介する

これまで商品・サービスを購入してくれた既存客や、無料ダウンロードコンテンツをダウンロードするためにメールアドレスを教えてくれたユーザーに向けて、新しいブログ記事を紹介するテーマのメールマガジンを作成して送信すると記事を読んでもらえるようになります。

いつも商品・サービスの紹介ばかりだと売り込みのメールマガジンばかりだと思われしまうリスクがありますが、そうした内容のメールと交互に無料で役立つコンテンツを載せているブログ記事ページを紹介すると既存客や見込み客との関係性を良好に保つことが期待できます。

役立つブログ記事を書くと同時に、別のテーマで役立つテーマのメールマガジンも書くのは大変な負担になりますので、ブログ記事を読んでもらうために記事を紹介するテーマのメールマガジンを書くようにすれば負担は減るはずです。

《新しいブログ記事を紹介しているメールマガジンの例》

⑦ ソーシャルメディアで告知する

新しい記事を多くの人達に読んでもらうための手法の最後は、ソーシャルメディアを使って告知するというものです。

ソーシャルメディアにはいろいろなサービスがありますが、新しい記事の告知に適しているものとしてはFacebookとX(旧Twitter)があります。

Facebookを企業が使うのにはビジネス専用アカウントであるFacebookページを開設して投稿します。投稿文の文字数は60,000文字まで書けます。
Xにもビジネス専用アカウントはありますが、個人アカウントでも商用利用ができます。違いは、ビジネス専用アカウントにすると広告が出せるということですので個人アカウントでもビジネス専用アカウントでもどちらでも問題ありません。

Xに投稿可能な文字数は、有料プラン「Xプレミアム」の契約者であれば半角のみの場合は最大25,000文字、全角の場合は最大12,500文字までの文字数が投稿できますが、通常のアカウントでは全角で140文字、半角で280文字までという文字数の制限があります。

それぞれの文字数の範囲内で、端的に紹介するブログ記事の紹介文を書いて、その下にリンク先のURLを書きましょう。テキストだけだとSNSユーザーの目に止まりにくいためアイキャッチとなるインパクトのある画像も掲載して投稿しましょう。投稿する内容はSNS毎に変えても良いですが、同じ投稿内容でもSEOにマイナスになることはありません。

《FacebookページとXに投稿した新しいブログ記事の紹介の実例》

それにより、SNSユーザーが紹介文を読んでくれるようになり、興味のあるユーザーはリンクを押して、ブログ記事ページを訪問してくれるようになります。

以上ですが、ブログ記事を検索で上位表示させるための記事の書き方です。これらのやり方を参考にして、自社サイト内で運営するブログ記事を上位表示させ、サイト全体のアクセス数を増やしましょう。サイト全体のアクセス数が増えればGoogleはそのサイト全体を高く評価するようになり、これまで上位表示できなかった商品ページ、サービス案内ページ、トップページなどの検索順位が上がるはずです。

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