ウェブマーケティング

メルマガを出しても自社サイトのアクセス数が増えない原因と解決策

最終更新日:2024年4月7日 執筆:SEOコンサルタント 鈴木将司

通常、メールマガジンを配信すると自社サイトのアクセス数が増えるようになります。記事内に読者に見て欲しいウェブページのURLを掲載することにより、そのリンクをクリックする読者がいるからです。

下の図は私が先日配信したメールマガジンの記事と、その記事を配信した時のGoogleアナリティクスのデータです。

《筆者が配信したメールマガジンの記事とそれにより増加したアクセス数の様子》

ご覧のように、記事を配信した前の日に比べ、配信日とその翌日にウェブサイトのアクセス数が増えていることがわかります。このようにメールマガジンの配信はウェブサイトのアクセス数を増やすものですが、メールマガジンを配信しているのにメールマガジンからサイトへのアクセス数が全くない、あるいはとても少ないという問題が生じることがあります。その理由としては次のことが考えられます。

[1] メールマガジンを配信していない
[2] メールマガジンの配信頻度が少ない
[3] メールマガジンの記事内のリンクがクリックされていない
[4] ステップメールを出していない

1. メールマガジンを配信していない

最近メールマガジンを出したがらない企業が増えています。理由は自分自身が普段から望みもしないのにメールマガジンが送られてきて困っていることや、メールマガジンが乱立する中でメールマガジンを顧客や、無料サービスを利用してくれたユーザーに出すと嫌われるのではないかという恐れからだと思われます。

しかし、よく考えてみましょう。本当に全てのメールマガジンはユーザーが望まないスパムメールなのでしょうか?現実にはほとんどの人たちが自分が過去に商品・サービスを購入した企業からのメールマガジンを読んでいるはずです。Amazonや楽天市場からのメールや、Netflixやディズニー・チャンネル等のサブスク動画配信サービスからの新着動画情報、クレジットカード会社やレンタルサーバー会社からのメールマガジンなどを無意識に読んでいないでしょうか?

人は確かに望みもしないメールを「信頼していない企業」から送られてきたら迷惑に感じてすぐにゴミ箱に捨てるしょう。しかし、自分のクレジットカードの情報を預けているショッピングモールや毎月料金を引き落とすことを許している企業からのメールはどうでしょうか?内容を読まないとしてもメールの表題くらいは目を通しているのではないでしょうか?その理由はそれらの企業を信頼しているからではないでしょうか?

このように人は信頼している相手からのメールは意識的、無意識的に認識して興味をそそる内容または見ないと損をすると思ったらメールの文面を読むのです。どんなにSNSが普及した時代であっても、メールはLINEや電話と同じくらい企業がダイレクトに見込み客や既存客にアプローチできる強力な連絡手段です。

ですので、「ウェブマーケティングをする = 必ずメールマガジンを出す」という認識でいないとメールマガジンを頻繁に配信して大きな売上を立てている大企業には追いつくことは非常に困難です。つまりウェブマーケティングをしている企業にとってメールマガジンを配信することは常識です。

それどころか、ほとんどの大企業は顧客にメールマガジンを配信しています。適切な内容のメールマガジンを配信し続けることにより、必ずビジネス的な成果が出るときがきます。メールマガジンは必ず配信しましょう。受け取りたく無い人が解除できるように解除方法をメールマガジンの文末に記載すれば人に迷惑をかけることは無いので企業の信用が失墜することはありません。

2. メールマガジンの配信頻度が少ない

メールマガジンを企業が配信することは常識だということがわかり、メールマガジンを配信したとします。しかしそれでもメールマガジンから自社サイトへの流入がほとんどないということもよくある話です。

その理由として考えられるのが、メールマガジンの配信頻度が低いというものです。2、3ヶ月に1回程度だとユーザーの目に入る確率が非常に低くなってしまいます。少なくとも毎月1回、できれば毎週1回か、2週間の1回は出すほうにしましょう。

3. メールマガジンの記事内のリンクがクリックされていない

ソーシャルメディアのコンテンツ内に掲載したリンクがクリックされない原因と同様にユーザーとの信頼関係が構築されていない時期には記事内から何回リンクを張ってもクリックされる可能性は低いままです。

ユーザーとの信頼関係を築くには、単に商品・サービスの宣伝をするだけのメールマガジンを配信するのではなく、むしろ普段は無料お役立ち情報をテーマにしたメールマガジンを配信することが効果的です。そうすることにより記事への警戒心がとけ、記事を読むことが習慣化します。そして、記事内には役立つ情報の続きが掲載されているウェブページへのリンクや、得する情報があるウェブページをリンクを張ることによりクリック数が増えるようになります。

4. ステップメールを出していない

メールから自社サイトへの流入が少ないもう一つの理由は、ステップメールを出していないからというものがあります。ステップメールとは、見込み客や既存客に定期的に自動配信する電子メールのことをいいます。

ステップメールは、ウェブサイト上で資料請求をしてきた見込み客や過去に商品・サービスを購入した顧客、無料PDF資料をダウンロードした無料ユーザー、無料セミナーや無料イベントに参加した無料ユーザー達を対象に配信されます。自動送信される電子メールの内容は、購買者に対しては、購入のお礼や商品の活用法の紹介、新商品や関連商品の情報を、無料ユーザーに対しては商品・サービスの紹介、セミナー形式の連続講座などがあります。

これらのメールを1日後、3日後、1週間後、数週間後のように定期的に自動配信して見込み客を育成して最終的に商品・サービスを購入してもらうことを目指すものです。このステップメールの記事内に自社サイトにあるユーザーにとってメリットのあるページのURLを記載すればサイトへの流入が増えやすくなります。

以上が、メルマガを出しても自社サイトのアクセス数が増えない原因と解決策についてです。メールマガジンの定期的な配信は、企業のウェブマーケティングの施策としては「マスト」であり、ウェブサイトのアクセス数を増やす上でも非常に有効です。このことを外すことだけは絶対に避けてください。

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